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教育コラム

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2021年度に全面実施される中学校のプログラミング教育について解説

2021年に中学校のプログラミング教育が大きく変わる

2020年度より、小学校でプログラミング教育が必修化されることなどをうけて、プログラミングを学ぶことやプログラミング思考の身につけ方について注目が集まっています。そして、来年からは中学校におけるプログラミング教育も大きな変革を迎えようとしています。

今回のコラムでは、2021年度からの中学校プログラミング教育について解説していきます。

2021年度から全面実施される中学校プログラミング教育の変更について

上述したとおり、2021年度から中学校におけるプログラミングの内容が変更されます。そこで、これまでのカリキュラムとは何が異なるのか? なぜ変更が実施されるのかなどを以下の項目で解説していきます。

これまでの中学校プログラミング教育との違い

文部科学省が発表している「中学校学習指導要領 技術・家庭科 技術分野の改訂のポイント」によると、現在行われている「ソフトウェアを用いて学ぶことの多かった『ディジタル作品の設計と製作』の項目を、『ネットワークを利用した双方向性のあるコンテンツのプログラミングによる問題の解決』」への変更が挙げられています。

くわえて、「制作するプログラムに関して、『ネットワークの利用』及び『双方向性』の規定を追加」するとしています。また、「計測・制御のプログラミングにより問題を解決する際に、プログラムだけでなく、『計測・制御システム』も構想することを規定」と記されています。

また、実際の実施事例などは後の項目でくわしく解説していますが、文部科学省の「中学校学習指導要領(平成29年告示)」によると、具体的な指導内容として以下の内容が提示されています。

・情報の表現、記録、計算、通信の特性等の原理・法則と、情報のデジタル化や処理の自動化、システム化、情報セキュリティ等に関わる基礎的な技術の仕組み及び情報モラルの必要性について理解すること。
・技術に込められた問題解決の工夫について考えること。

・情報通信ネットワークの構成と、情報を利用するための基本的な仕組みを理解し、安全・適切なプログラムの制作、動作の確認及びデバッグ等ができること。

・問題を見いだして課題を設定し、使用するメディアを複合する方法とその効果的な利用方法等を構想して情報処理の手順を具体化するとともに、制作の過程や結果の評価、改善及び修正について考えること。

・計測・制御システムの仕組みを理解し、安全・適切なプログラムの制作、動作の確認及びデバッグ等ができること。

・問題を見いだして課題を設定し、入出力されるデータの流れを元に計測・制御システムを構想して情報処理の手順を具体化するとともに、制作の過程や結果の評価、改善及び修正について考えること。

・生活や社会、環境との関わりを踏まえて、技術の概念を理解すること。
・技術を評価し、適切な選択と管理・運用の在り方や、新たな発想に基づく改良と応用について考えること。

従来のプログラミング授業では、主にソフトウェアを用いてウェブサイトのページを作成したり、基本的なプログラミングを学ぶといった内容が主流であり、基本的には教員が生徒に「使い方を教える」ような受動的な授業内容となっていました。

いっぽう、2021年度からは、従前の教育内容にくらべて高度な技術や深い思考が求められるような指導内容が重視されており、より時代に則した内容となっています。

出典:中学校学習指導要領 技術・家庭科 技術分野の改訂のポイント
学習指導要領(平成 29 年告示)

なぜ教育内容を変更するのか。必要とされている背景や中学校プログラミング教育の目的

なぜ、2021年に中学校のプログラミング教育が変更されるのかについては、文部科学省の「中学校技術・家庭科(技術分野)におけるプログラミング教育実践事例集」によれば、「従来から指導してきた計測・制御に関するプログラミングに加えて、コンピュータやス
マートフォン等の画面等で利用されているコンテンツを新たに取り上げる。具体的には、
従前の「ディジタル作品の設計・制作」ではソフトウェアを用いる例が多かったが、これ
をプログラミングにより学ぶことに改める。」としています。

また、小学校で必修化されたプログラミング教育を発展させた内容にするとし、中学校ではより高度なプログラミングを扱うことと記されています。

そして、中学校のプログラミング教育で目指す資質としては、プログラミングは「技術による問題の解決」で行う活動であり、プログラミングに関する知識及び技能やプログラミング的思考だけでなく、問題を見いだし課題を設定し解決できる力といった技術分野としての資質・能力の育成を目指した活動であることを認識することが大切である」と定義されています。

この「問題を見いだし課題を設定し解決できる力」を実現するには、プログラミング及びプログラミングを学ぶことによって身につけることができるプログラミング思考が重要になります。

プログラミング思考とは、「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)」にて以下のように定義されています。

「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組合せが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらいいのか、記号の組合せをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」

中学校では、これらをより高度に学ぶことで、複雑な物事を細分化して解きやすくする能力や、問題のなかで何が重要であるのかを導き出す思考過程をさらに強化できるようなカリキュラムが組まれています。

また、上記のようなプログラミング学習やその改訂がおこなわれる背景としては、これからますます発展していくであろう、人工知能やロボティクスなどの最先端技術などにより、社会で大きな変革が起こることが予想されています。その社会に対応できる人材は、従来の学校教育では育てることが難しく、そのためカリキュラムの大幅な変更が求められています。それらを解決するための方法のひとつとして、プログラミング教育が用いられているのです。

出典:中学校技術・家庭科(技術分野)における プログラミング教育実践事例集
小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について(議論の取りまとめ)

中学校プログラミング教育の変更にあたり、懸念されている問題点や課題などを解説

学習指導要領改訂については、中学校の場合ですと2017年頃から周知が・徹底が開始され、2018年〜2019年の移行期間を経て、2021年度より全面実施となる予定です。周知から数年間の準備期間を経て開始へと至るわけですが、施行前年の今年になっても、未だ問題点や課題は残っています。

たとえば、小学校におけるプログラミング教育では、設備環境や教員のレベルが異なることによる設備・教育格差が懸念されていますが、これは中学校でも同様です。また、小学校からプログラミング教育を引き継いだ場合、習熟度がことなる子どもたちに対してスムーズに教育がおこなえるかという点も問題視されています。

また変更前におこなっていた授業などのノウハウは蓄積されているものの、2021年度から実施される教育内容は、まったく違うものだと言っても言い過ぎではありません。そのため、効率的に授業を進める知見や、子どもたちにどのようなアプローチをするとより効果があるのかなどのデータが少なく、結局は見切り発車的に進めるしかないといった問題も考えられます。

中学校におけるプログラミング教育の実施事例

ここからは、文部科学省の「中学校技術・家庭科(技術分野)におけるプログラミング教育実践事例集」を参考に、中学校におけるプログラミング教育がどのように実施されるべきかを示した事例を紹介・解説していきます。

実施事例:「お掃除ロボットに込められたプログラミングの工夫をシミュレーションで探ろう」

ルンバなどのお掃除ロボットには、部屋の間取りやゴミの多さなどを計測・検知し、本体の動きを制御するプログラミングが組み込まれています。

そのプログラミングにはどのような工夫がなされているのかを考え、実際にお掃除ロボットの動作をプログラミングし、シュミレーションしてみるといった内容の授業です。

実践においては、動画を用いてお掃除ロボットの動きを観察し、開発者が商品にほどこされた工夫を話している様子を鑑賞します。その後、Scratch上で動作する「お掃除ロボットシュミレーター」を使い、子ども自身が「開発者」として動きをプログラミングしていきます。

出典:中学校技術・家庭科(技術分野)における プログラミング教育実践事例集

実施事例:「AI(人工知能)画像認識技術で社会の問題を解決しよう」

本事例は、Scratchの画像認識拡張ブロックが用いられ、AIを活用したプログラミングにより課題解決を図る内容となっています。

実践においては、無人レジシステムを制作し、ユーザー側としてだけではなく製作者側として、いかなる場面でAIを働かせるのか、またAIを活用することでのメリットを最大化できる使い方はどのようなものなのかなどを考える力を身につけることを目的としています。

出典:中学校技術・家庭科(技術分野)における プログラミング教育実践事例集

実施事例:「地図コンテンツのプログラミングで防災に関する問題を解決しよう」

本事例では、地震などの自然災害に対するコンテンツとして、「防災」をテーマとして地図コンテンツを活用するプログラミングを学ぶ内容となっています。

実践においては、国土地理院の地図データを使ってJavaScriptと地図ライブラリを用いて、避難場所やその種類など、防災に関わる各種情報を配置。避難の際に必要な情報を表示したり、避難場所までのルートを提示するプログラムなどを作成します。

出典:中学校技術・家庭科(技術分野)における プログラミング教育実践事例集

まとめ

今回は、2021年度から全面実施される中学校におけるプログラミング教育内容や、なぜ改訂がおこなわれるのか、必要とされている背景、現状としての懸念事項や実施事例などを解説してきました。

2020年度から小学校でプログラミング教育が必修化されたことをはじめとして、中学校、高等学校、そして大学などでもプログラミング教育の実践やプログラミング思考を育むことが重要視されてきています。

そして、これからの時代において、ますます必要となってくる力であることは間違いありません。子ども自身や教育者はもちろんですが、保護者もまた、今回解説したような内容や、プログラミングについて簡単にでも触れておくと、子どもや学校とのやりとりや家庭学習がスムーズに運ぶことでしょう。

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